- 2021-7-27
- 匠
ウィービング技術による溶接の繊細さを味わう
ハタノ製作所とデザイナーユニットYOCHIYAとの協働開発による手のひらサイズの茶筒「SUS 50A」。
デザイナーからの指摘で気づかされた溶接の焼け色の持つ「和」の雰囲気を活かした一品である。
規格品のステンレスパイプが利用され、重みが手に心地よい。
本体と蓋の筒状部は同じ材を利用し、蓋の内側を切削している。手間はかかるが、同じ材を利用することによる本体と蓋の一体感を重視した。
見どころである溶接部は手を小刻みに動かし溶接するウィービングという技術を利用し、繊細に輝く小さな波模様を描く。
「SUS 50A」は、「和」の雰囲気だけでなく、無骨さも持ち合わせている。コーヒーの粉を入れキャンプなどアウトドアで使いたいという声も届いているそうだ。新しい発想で作られた茶筒である。自由な感覚で楽しみたい。
工業製品としては、目を向けられない溶接跡の美しさを活かした製品。町工場からの新たな価値提案である。
材質:SUS304(ステンレス)
技術:TIG溶接
問合せ先:ハタノ製作所( https://hatanoworks.com/ )