社員一人一人の人生が豊かになるように ~地域と社員と会社が一緒に成長する組織へ~(株式会社トミテック インタビュー③)

トミテック社員一人一人の人生が豊かになるように

株式会社トミテックは、創業65年の実績を基に培った知識・知恵・技術を活かし、板ばねなどの高品質な精密ブレス部品を試作から加工・最終工程まで自社一貫体制でお客様に提供している企業です。1959年に足立区に創業し、顧客ニーズや時代の要請に合わせた経営を行う一方で、足立区主催のワークショップへの継続的な参加、NPOや小学校主催の職業体験受け入れなどの地域貢献活動も積極的に実施し、日本の製造業と地域(足立区)を支えています。さらに、将来のスムーズな事業継承を見据え、新たな社内体制の構築にも取り組んでおり、今後、一層の躍進が期待される企業です。第三回は事業承継に向けた将来ビジョンや組織作りについて専務取締役尾頭孝幸氏にお話を伺いました。

株式会社トミテック 社員の菅野氏(左)と専務取締役 尾頭 孝幸氏(右)

 

会社を潰したくない想いで、トミテックに再入社

尾頭専務は元々別の職種で働かれていたとお聞きしましたが、トミテックに入社したきっかけは何だったのでしょうか。

尾頭氏:私は一度トミテックに入社、その後不動産関係の会社で勤務し、10年前にトミテックに再度入社しました。トミテックに戻ったきっかけは当時社長であった父が引退を検討したことでした。父の引退後、徐々に会社を畳む考えもあったのですが、働いていた社員が職を失うことを考えると、「会社を無くすという選択肢は違う、嫌だ!」と思い、将来会社を継ぐことを前提にトミテックに戻ってきました。
再入社後はしばらく製造現場の管理を行い、昨年、2023年から専務取締役として経営に携わっています。今後はタイミングが良いところで、母である現社長から事業を引き継ぐことを考えています。

 

今後、トミテックをどのような組織にしたいか、ビジョンはありますか?

尾頭氏:従業員を何百人にするといった組織を拡大することはあまり考えていません。それよりも社員一人一人が豊かな人生を送れるような組織を作っていきたいと思っています。
私自身、会社を自己実現の場と捉えており、社員にも同様の考え方を持ってほしいと願っています。社員がトミテックで自己実現のために主体的に行動し、進んで物事に取り組むことで社員が成長し、その結果、会社自体も成長していくと信じています。
以前は社員が積極的に行動する組織とは異なり、少々甘えが見られました。会社がアットホームな雰囲気を作り、社員を大事にしているつもりでも、実は社員が会社に不満を持っているなど、うまくいっていなかった部分もあり、組織の仕組みや社員のマインドの大きな変革が必要と感じていました。

 

組織を変えるにはトップの工夫が大切

既存の仕組みの変更は社員の方の反発が想定されますが、スムーズに変更ができましたか?

尾頭氏:取り組み初期は本当に周囲から多くの反発がありました。実際に反発の結果、幹部2名が退職しました。環境変化に対する反発はもちろんありましたが、厳しい接し方で人を変えようとするアプローチもうまくいかなかった原因だと思います。幸いなことに、当時、私は外部研修で「内的コントロール」という人間関係を円滑にするためのアプローチ方法を学んでいたので、怒ったり、厳しく対応することを辞め、「傾聴する」「支援する」「信頼する」などの行動を意識して社員に接するようにしました。その結果、社員も徐々に私の考え方を理解してくれるようになり、社内の仕組みや社員のマインドの変化を感じていますし、私と社員や幹部との関係性も以前よりも良いものになっています。
なお、私が受講した外部研修は他の社員にも受講してもらっており、社員も「内的コントロール」を意識した行動をとれる環境を作っています。

 

社員の方にも外部研修を受講する機会を作っておられるのですね。

尾頭氏:外部研修を受講することもありますが、社内研修も定期的に行っています。社内研修ではトミテックの経営理念の浸透を主な目的として行っていますが、外部講師を招いて各社員の人生の目的を深掘りし、トミテックの経営理念をどう受け止め、トミテックで過ごす時間をどのように人生に活かしていくかということを考えてもらうような内容ものもあるので、経営陣も社員と一緒に参加して勉強しています。

経営陣も参加する社員研修の様子

 

新卒社員の配属・育成や組織運営で考慮されている点はありますか。

尾頭氏:どの部署も後継者社員がいるような体制になることを意識して人員を配置しています。具体的には60代、40代、20代の社員でチームを組んでいたりします。このような年齢構成にすることで、技術伝承をより確実に行うとともに、お客様が若手社員を見て「トミテックは若い社員がいて今後も続いていく会社、長く付き合いができそうな会社だ」と安心していただけると思いますので、意識的にベテランと若手が一緒に働く体制を構築しています。

 

尾頭専務の今後の目標を教えてください。

尾頭氏:「個人で仕事を取ってこられる」ようになりたいなと思います。現在、トミテックの専務という肩書があるため周囲に話を聞いてもらい仕事を獲得できていますが、仮に専務という肩書がなかったとしても、自分自身の行動や能力のみで仕事を取ってこられるように成長していきたいと思います。

イベントで講演を行う尾頭孝幸氏

 


業種   精密プレス部品・精密金型製作

設立年月          1967年12月(1959年4月創業)

資本金              10,000,000円

従業員数          20人

代表者              尾頭美恵子

本社所在地      〒121-0732 東京都足立区六町4丁目12番15号

電話番号          03-5686-1300

公式HP           https://www.tomitech.co.jp

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