- 2021-5-6
- ものづくり営業・販売促進
町工場が展示会出展で成功する秘訣①「出展する展示会は“自ら”選ぶ!」
今回は、出展する展示会の選び方、展示会の種類、検索方法などについてお話させていただきます。
新規開拓時の展示会選びの大原則
皆さんは出展する展示会をどのように選んでますか?私が町工場の展示会コンサルをしていて支援先様からよくお伺いするのは、「地域で開催している展示会に出展しています。」や「毎年、決まった展示会に(深く考えず)出展しています。」などといった声です。
このような理由で出展する展示会を決めていると、多くの場合残念ながら成果に結び付いていないのが実情です。なぜなら、毎年出展している展示会は、当然ながら毎年同じ来場者が来ていることが多く、新たな客層にリーチできる確率は低くなります。また、地域の展示会については、地域の付き合いやリーズナブルさを理由に出展しているケース多く、出展自体が目的になっていたりします。出展はあくまで手段であって目的ではありません。
多くの町工場の展示会出展の目的は、新規開拓による新たな優良顧客の獲得ではないでしょうか?そして、展示会選びの大原則は、展示会出展の目的が新規開拓であれば、「皆さんが新たに取引したい相手が来る(来そうな)展示会を自ら選ぶ。」ということです。新たに取引したい相手というのはどのような相手かというと、皆さんの商品・サービスを高付加価値(高単価)で買ってくれる相手ということになります。
日本で年間開催されている展示会は約1,000回!
それでは次の質問です。現在、日本国内で行われている展示会の開催数は年間どのくらいだと思いますか?
突然回数を聞かれてもあまりイメージがわかないでしょうが、実は日本国内で行われている展示会は年間約1,000回と言われており、地域の小規模な展示会などを含めるとそれ以上になります。この1,000回中には皆さんの商品・サービスの出展効果がもっと期待できる展示会がある可能性があるのにも関わらず、多くの町工場は、主催者から勧められた展示会や毎年出展している展示会など(恐らく10~20程度)の限られた情報の中から出展する展示会を選んでしまっているということになります。これは非常に勿体ないことで、より出展効果を出すためには、今後は、地域の展示会や展示会や毎年出展している展示会だけでなく、他の展示会の情報も収集して、出展する展示会を選ぶことが必要になってきます。
展示会の種類と特徴
展示会の種類は、①専門分野の展示会、②異業種交流が目的の展示会、の2つに大別できます。それぞれの特徴、出展のメリット・デメリット、展示会例を下記の表にまとめました。どちらの種類の展示会に出展するかについては、出展費用なども考慮して検討する必要がありますが、基本的な考え方は、既存分野や市場で顧客を広げたい場合は専門分野の展示会。自社製品・サービスがどの市場に進出の可能性があるかの調査が目的であれば、異業種交流が目的の展示会への出展を検討するとよいでしょう。いずれにせよ選定基準は、「新たに取引したいお客さんが来る(来そうな)展示会を選ぶ。」です。
展示会の検索サイト
次に、私が比較的検索しやすいと思う展示会検索サイトを3つ紹介させていただきます。
サイト名 | 出所 | URL |
日本の見本市・展示会情報(J-messe) | JETRO(日本貿易振興機構) | https://www.jetro.go.jp/j-messe/country/asia/jp/ |
主要展示会カレンダー | J-Net21(中小企業ビジネス支援サイト) | http://j-net21.smrj.go.jp/watch/eventcalender/ |
製造業の展示会一覧 | 株式会社コスモブレインズ | https://www.webplus-listing.com/works-report/exhibition/exhibition-list/ |
先ず、JETRO(日本貿易振興機構)が運営する「日本の見本市・展示会情報」は自治体などが主催する小規模な展示会や検索の絞り込み方によっては過去に開催した展示会情報まで閲覧できるのが特徴です。J-Net21(中小企業ビジネス支援サイト)が運営する「主要展示会カレンダー」は、毎月開催予定の比較的規模の大きい展示会情報が一目で閲覧できるのが特徴です。更には株式会社コスモブレインズが運営する製造業の向けの展示会情報に特化した「製造業の展示会一覧」などもあります。それぞれの細かな使い勝手も異なりますので、皆さんで一度使ってみていただき、皆さんにとって使いやすいサイトを活用することをお勧めします。
まとめ
以上が出展する展示会の選び方、展示会の種類、検索方法になります。皆さんの展示会出展の目的に合わせて、展示会検索サイトなどを有効活用し「新たに取引したいお客さんが来そうかどうか」という基準で出展を検討するようにしましょう!